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黄色の財布は止めた

「財布が壊れてしまったの。修理に出そうと思ってる。」

友達が、昼休みに一緒に休んでいる仲間たちに訴える。

「えっ?財布って修理して使うの?」と、私。

「いくら掛るかなぁ?二三千円ならいいけど。」
「はぁ?二三千円なら新しい財布が買えるじゃない。私が持っている財布なら二個は買えるよ!」
「この財布は8万円位したかな?『ビトン』は良いよ。使い込むほど味が出て来るの。」
「・・・・・・。」

実は私は、ブランド物が大嫌い。
同じ機能を持った商品でも、ブランド物とそうでない物とではかなりの価格差がある。
私が今持っている財布は1000円程度。

私は機能重視。
ブランドには興味が無い。

だけど、ちょっと買い物に出かけたスーパーでも、ビトンの人気はかなりの物。
レジに並んだ人の8割がビトン(本物かどうかはさだけではない)の
財布を出していることもあったっけ。

とにかく、私はブランド志向が大嫌い!!!!

がある日、私の子供と同じ歳の子が
「○○さんはブランドに目がないかもしれないけど、あなたは霊感商法に弱いよね?人って、持っている物である程度分かるもんだよ。

はっ!・・・とした。
確かに私は霊感商法に弱い。

初めて就職した頃に、姓名判断がよくないと言われ『開運印』をその頃の手取りの1カ月分ほどを払って買ってしまったし、水晶球を買ってみたり、今持っている黄色の財布は4代目。
風水学では黄色は金運アップ。
だから黄色の財布を持っているとお金に困らないかも?
なんて貧乏人の悲しき望み。

彼女は言う
「黄色の財布は『私は霊感商法に弱いです。』と世間に言いふらしているようなものよ。」
と。
確かに、たしかに、タシカニ~!!
これはまずい。

早速、代わりの財布を買いに行った。
黄色ではない、ブランドでもない980円の財布を買った。

(が、その後ダイソーに行ってみると、私が満足するくらいの機能を持った財布が315円。
こっちの方が良かった、失敗したなぁ・・・。)

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リプレイ機能付きのおばあさん?

近所に元旦生まれの101歳になるおばあさんがいる。

小太りの方が長生きだという統計を聞いたことがあるが、彼女は昔から痩せていた。

父が畑仕事をしていると「たまげで良いぐ、生えったごど。」と去年と同じセリフを言いながら両手に杖をつきながらやって来た。

去年と同じ??そんなばかなぁ?!

実は彼女、昨年の秋口に散歩途中に転んで「大腿骨骨折」をして暫く入院していた。
その年での骨折では、もう起き上がることは出来ないだろう、きっと退院出来ても寝た切りだろう、と私たちは思っていた。

が、今はどんな治療をするのだろうか、数か月後に退院したと聞いた。

当然寝た切りなんだろうと思っていたが、冬の間父が様子を見に行ってみると家の中を少しづつ歩いていたらしい。

「ほでも、前のようにはなんねもな。」父が様子を報告する。

雪が解け暖かい春がやってくると、なんと彼女は家の周りを散歩し始めた。
「ほでも、オラ家までは来れねべな。」

我が家は小高い所にあるので、彼女の家から我が家に来るにはいったん下って登って登って登って・・・
私でさえ、その道は結構遠く感じる。

が、・が、・・が!!
101歳と約六か月の彼女は去年と同じようにやって来た。

「医者は『歩けるなら歩けるだけ歩いても良い』って言っている」
「おら、何でも食べるし何食べても美味しく食べられる。」

と父が作った煮付けを食べ、暫く話をしてから、又去年と同じように両手に杖を付きながら、我が家の下り坂を降りて行ったそう。

このおばあちゃん。実はこれで蘇ったのは4回目。
90歳過ぎてから3度寝た切りになりおむつの世話になった。
そして今回は100歳過ぎての骨折なのでもうこれで観念か?
が、周りの期待を裏切って(?)回復して毎日散歩を楽しんでいる。

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誰もが年寄りを抱える時代

「なんだ?今日は随分はえな(早いな)。なにがしたのが?
仕事が一段落して、今日は定時で帰って来た。

父は私の顔を見るや否や、
「こがらのおんつぁんな、入院したどや。」と言う。

「何で入院したの?」
「よく聞こえねがったげっと、肺がんだとか言ってだようだな。」

「肺がん?あの人は煙草は吸わなかったよね。どこかに出来たがんが転移したのかな?だとしたらもう永くはないかもね。」

「ほだな。あぶねぇな。奥さんも入院すたままだし、大変だなぁ。」

後でよく聞くと肺がんではなく、肺炎だったそう。

先日、父とお見舞いに言って来た。

「なじょでがす?」
父が声を掛けたその人は、私が知っている伯父さんでは無かった。
歳老いて、昔の面影は無かった。

数カ月にもなる闘病生活。
それを支えているのはその人の子供達とその家族。
子供と言ってももう60歳近いだろう。
その子供達は、今はそれぞれ関東方面で生活している。

「親だから、仕方ないよね。」
これまでの生活を犠牲にして、看護に来ている伯父さんの娘と息子の嫁さんがつぶやいた。

超高齢化の日本。
特に田舎は深刻。

職場の友達のお父さんが、心臓の手術をしなければならないと入院した。
数日後、そのお母さんが進行した糖尿病のため足を切断せざる負えないからと入院してしまった。
あっちの病院、こっちの病院と彼女の負担は精神的にも経済的にも大変のようだ。
二週間足らずで彼女は3キロ痩せたらしい。

Aさんの御舅さんは78歳。
Bさんの家には84歳と82歳。
Cさんの家に至っては、93歳と75歳と73歳。

私の周りの友達の、あの人もこの人もその人も、そして私も何時どうなるか分からない高齢の年寄りを抱えている。

まっ、年の順ではないから、自分たちも何時どうなるか分からないんだけど。

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物置の天井に蜜蜂が巣を・・・

我が家の物置の中にミツバチが群れでやって来たらしく、巣を作り始めた。(土壁の古い物置で、その土壁に隙間ができているのでミツバチはそこから出入り自由)

「これから花が一杯咲くから、ミツバチが蜜を一杯貯めた頃に盗って食うべな。」
父はニコニコ嬉しそうに話す。

「はちみつは熊の大好物らしいから、こっちより先にきっと熊が嗅ぎ付けて、又物置壊されるんだから。」

去年、味噌が発酵する良い匂いを嗅ぎつけて、熊がその物置の引き戸を壊して中に入り味噌を食べたのだ。(2007年8月のブログ)

「な~に、去年来たからってまた来る訳でもねえべ。」

「来る可能性は大きいべ。あの熊、結局捕まらなかったんだもの。やんだよ、またあんなおっかね
思いをするのは。」

「蜜が一杯になると蓋するから、その蓋を取ってな、機械さかけで絞るといいんだ。そしてああして、こうして・・・」
私の言う事など聞いていない。

今日はとても天気のいい一日だった。
ミツバチ達はせっせと蜜を運んでいる様子だった。
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物置の天井に作った巣に群がる蜜蜂

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山菜採り初心者

「この味、香り。何も付けね方がうめぇな。こいづ山菜だべ?なんつぅ山菜や?」
「あのさぁ~!去年も一昨年も同じセリフ聞いたけど?」
「そうだったか????」

彼は野菜を作ったことも、山菜を採って食べたことも無い育ち。
ここに引っ越してきてから6回目の春を迎えたが、毎年毎年新鮮な感激を覚えているらしい。

「この間撒いた種、芽を出したな。人参だっけ?」

「はぁ?人参はまだ蒔いてないよ。この芽は水菜、あっちは春菊・大根・ほうれん草・山東菜にエンドウ豆。これはじゃが芋だよ。そろそろ覚えてもいいんじゃない?」

休み度に父の畑仕事を手伝っている彼。
畝立てをして、種を蒔いて。
でも、全く分かっていないよう。

仕事が定時で終わったのでまだ明るいうちに帰って来た。
父が散歩途中で採ったのか、蕨が6本台所に置いてあった。
これじゃ料理しようもない。
もう薄暗くなってきていたけれど、家の周りをまわってみると15本ほど採れた。
ん、『ひとがたげ』は食える。
早速ぼんぼりを取って洗い、重層を振りかけて熱湯を掛けてあく抜き。

翌朝の食卓に生姜を千切りにして混ぜて出した。
「うめぇ!うめぇな。」
「そこの山をちょっと越えると一杯取れるところがあるんだよ。行ってみる?」
「行ってみっか?!」
と言う事で、ここに住み着いてから6回目の春にやっと腰を上げた彼。

私が毎年行くすぐそこの山。
「これ、これがしどけ。その辺に一杯生えているよ。ほら、そこ。あそこにも。」
私が採った見本を右手に持って(左利きなので)、彼は必死に見本と同じものを眼を凝らして探していた。

「・・・・みんな同じにしか見えない・・・。」

「蕨が一杯あるよ!!ほらっ!一杯でしょ!!」

「・・・どれが蕨?みんな同じ草だ。」
今度は見本のワラビを持って必死に探している。

なんか違うよなぁ?
私なんかただ歩いているだけで、あっワラビ、そっちにはアイコ、そこにはウルイ。と目に付くのだが・・・。

私の10分の1程の山菜しか採れなかったけど、彼はそれでも初めて自分で採った山菜に満足していたようだ。
ムフフ。君はそうやって、どんどん田舎の暮らしにはまっていくのだ。

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