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誰もが年寄りを抱える時代

「なんだ?今日は随分はえな(早いな)。なにがしたのが?
仕事が一段落して、今日は定時で帰って来た。

父は私の顔を見るや否や、
「こがらのおんつぁんな、入院したどや。」と言う。

「何で入院したの?」
「よく聞こえねがったげっと、肺がんだとか言ってだようだな。」

「肺がん?あの人は煙草は吸わなかったよね。どこかに出来たがんが転移したのかな?だとしたらもう永くはないかもね。」

「ほだな。あぶねぇな。奥さんも入院すたままだし、大変だなぁ。」

後でよく聞くと肺がんではなく、肺炎だったそう。

先日、父とお見舞いに言って来た。

「なじょでがす?」
父が声を掛けたその人は、私が知っている伯父さんでは無かった。
歳老いて、昔の面影は無かった。

数カ月にもなる闘病生活。
それを支えているのはその人の子供達とその家族。
子供と言ってももう60歳近いだろう。
その子供達は、今はそれぞれ関東方面で生活している。

「親だから、仕方ないよね。」
これまでの生活を犠牲にして、看護に来ている伯父さんの娘と息子の嫁さんがつぶやいた。

超高齢化の日本。
特に田舎は深刻。

職場の友達のお父さんが、心臓の手術をしなければならないと入院した。
数日後、そのお母さんが進行した糖尿病のため足を切断せざる負えないからと入院してしまった。
あっちの病院、こっちの病院と彼女の負担は精神的にも経済的にも大変のようだ。
二週間足らずで彼女は3キロ痩せたらしい。

Aさんの御舅さんは78歳。
Bさんの家には84歳と82歳。
Cさんの家に至っては、93歳と75歳と73歳。

私の周りの友達の、あの人もこの人もその人も、そして私も何時どうなるか分からない高齢の年寄りを抱えている。

まっ、年の順ではないから、自分たちも何時どうなるか分からないんだけど。

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